サブスクリプションは「ユーザーに新しい体験を提供すること」だと思っています。たとえば、私が手がけるサブスクリプションサービスは幼児向けおもちゃのサブスクリプションなので、「子どもが遊ばない」という理由ですぐに解約することもあります。一方で、お子さんから人気が非常に高いおもちゃが何かを知っていることで、送った商品で非常にユーザーに喜んでもらうことができる。これはサービスを利用していないと得られない体験ですよね。(青柳氏)
いまさら聞けない!ビジネスモデルの考え方と書き方
ですが、これでは回答のしようがありません。
なぜなら、アイデアだけでは 「誰が、誰に対し、どのように提供」 するかが分からない上、
そもそもビジネスモデルとは?
ビジネスモデルとは、 「ビジネスとしてお金を儲け、継続していくための仕組み」 です。
ビジネスモデルを考える
ビジネスモデルを考えるとき、以下の5つの要素をまとめましょう。
1.市場環境を分析する
2.ターゲットを選定する
「顧客は誰か」 ということを考えます。
1.市場環境を分析するでもお話した通り、会社勤めをしている時と、独立・起業をするときでは環境が異なります。お勧めは、「理想の顧客像」を考えることです。自分の身の回りで、 「こんな人に売りたい」 という人物像を具体的に想定しましょう。
3.商品・サービスを考える
「顧客がなぜお金を払うのか」 ということを考え、商品・サービスの内容を考えましょう。
世の中にない商品・サービスを提供するためには、まず 「顧客に認知してもらう」 ことが必要となります。認知してもらうためには労力やお金がかかります。既存のサービスであれば、認知してもらうことはそれほど必要ありません。
4.顧客への提供プロセスを考える
「どのように商品・サービスを顧客に届けるか」 という提供プロセスを考えます。
5.収益構造を考える
「どこで儲けるか」 という収益の構造を考えましょう。どんなに良い商品・サービスを提供しても、利益が無ければ続けていくことは出来ません。
ビジネスモデルのポイントを整理する
「誰が、誰に対し、どのように提供」 するかを考えたところで、整理をするため、図にすることをお勧めします。大切なポイントは以下の通りです。
1.ビジネスの主要な関係者を書きだす
次に、 特に重要という関係者のみをピックアップ します。図で整理する場合、関係者が多すぎると複雑になり、かえって分かりづらくなってしまうことがあります。その為、そのビジネスに必要不可欠で重要な関係者のみをピックアップすることで、整理しやすくするのです。
2.関係者同士が何をやり取りするか、関係性を書く
次に、ピックアップした関係者の「関係性」を書きだします。具体的に言うと、 「モノ」の流れ(物流) と 「お金」の流れ(商流) を矢印で繋げます。分かりやすくするため、色分けするのが一般的です。
TikTokの「収益構造」を支える8つの収益源とは?ビジネスモデルを大解剖!
TikTokの収益構造の本質は「ユーザーの時間をお金に変えること」にあります。ティックトックは無料のアプリですが、それでもマネタイズができており、今では世界のSNSとも肩を並べるプラットフォームとなっております。そんなTikTokの収益構造の本質は「ユーザーの時間」にあります。つまり、ティックトックは「TikTokを介してユーザーの時間を企業に売ること」によって、マネタイズを行っています。ユーザーはティックトックを利用して余暇の時間を消費します。これにより、TikTokは「人が集まる場所」言わば、「ショッピングモールのようなオンライン空間」となるわけです。人が集まる場所にはお金が集まります。そして、より多くのユーザーが集まれば集まるほどに、TikTokの価値は高まっていきます。そして、TikTokという場で「広告を出したいよ!」という企業に広告を売れるわけです。この広告を出したいというニーズがTikTokの収益構造の根幹となっています。次章ではTikTokがどのようにお金を稼いでいるのか?をより具体的に説明していきます。
TikTokの収益構造について
冒頭でもお話しましたが、TikTokを運営する バイトダンスのビジネスモデルは「広告収益」と「投げ銭による収益」に支えられています。 どちらの収益源も原価がかからないために高利益・低原価のビジネスモデルとなっています。
サブスクリプションサービスの「儲かるビジネスモデル」とは? 収益や商材など解説
キッズ・ラボラトリー代表取締役の青柳陽介氏。テモナで執行役員CMO、日本サブスクリプションビジネス振興会業務執行理事を務め、2019年5月に独立。全国でサブスクリプションについての講演や研究所へサブスクリプションに関するデータの提供などの活動を行っている。
国内のサブスクサービスと認知度
トヨタが手がける車のサブスクリプションサービス「KINTO」(画像は編集部がキャプチャし追加)
レディースの洋服をレンタルできる「MECHAKARI」(画像は編集部がキャプチャし追加)
クリーニングのサブスクリプション「LACURI」(画像は編集部がキャプチャし追加)
しかし、2019年に行ったアンケート調査結果では、「国内のサブスクリプション認知度は2割程度」とのこと。さらにコンテンツサービスを利用したことがある人は8.5%、レンタルサービスの利用経験は6.1%しかいないという結果に。「サブスクリプションサービスが増えてきていても、認知はまったく進んでいません」(青柳氏)
サブスクビジネスのメリットは「資金調達のしやすさ」
それでも、青柳氏らがサブスクビジネスを展開するにはメリットがあるから。青柳氏は「サブスクビジネスのメリットはストック型ビジネスであること」と言います。合わせてストック型ビジネスモデルがメリットとなる理由として、5つの点を説明します。
- 消費者にサービスの価格を安く見せることができる
- ユーザーから先に利用料を支払ってもらう前払い制なので、資金繰りが容易になる
- サービスを利用しているユーザー数(アクティブユーザー数)をいつでも把握できる
- 1回きりの売り上げを積み重ねるよりもユーザーとの接点が長いため、平均顧客寿命が長い
- 需要予測ができるので、投資計画が立てやすい
「この5つのメリットがあることで投資家からの信頼が得やすい」と青柳氏は言います。
投資家は環境問題、シェアリングエコノミーを意識していることが多いんです。そのため収益性や継続性が高く、成長が見込めるサブスクビジネスは投資してくれる人が見つかりやすく資金調達がしやすいんです。(青柳氏)
サブスクビジネスで重要な基礎知識
1.ARPU(アープ)
2.MMR(マンスリーリカーリングレベニュー)
3.Churn(チャーン)
定期購入との違い
毎月定額を払って商品を受け取るという点では似ている定期購入ビジネス。青柳氏は、ビジネスモデルが似て異なると言います。特に「販管費の構成」が大きく異なると青柳氏は説明します。
定期購入は毎月同じ商品をユーザーに届けるので、製造原価もコストも見通ししやすい。初月の顧客数は何人で、その場合に発生するクレジットカードなどの手数料や配送料、翌月は何人が継続して何人が新規で入るなど、毎月の計画予定表を作成していけば、そこから投資回収シミュレーション表を作成します。
一方、サブスクリプションサービスはユーザーが「商品をレンタルしている」イメージのため、ユーザーから商品が戻ってくる可能性があり、返送料という変動費が発生します。交換が発生すれば返送料と送料がかかりますが、交換がなければその月は交換にかかる送料は0円です。ユーザーが商品を戻すか戻さないかの予測が非常に難しい。その点をきちんと考慮して数字の設計をしないと、PL(損益計算表)を大幅に狂わせます。
たとえば、100人のユーザーに商品を送ってその内10%の人しか交換しないなら、商品を送る際にかかる送料は100人分で返送料は10人分ですみます。しかし100人全員が交換を希望したら、送料が2倍かかるのとほぼ同じになります。(青柳氏)
単品リピート購入との違い、共通点
① 集客方法は同じ
「集客はサブスクリプションも単品リピート購入も同じ」と青柳氏。アフィリエイトや広告の運用も行い、商品を買ってもらう、契約してもらう時のきっかけは「ユーザーのお悩み」からという顧客接点も同じとのこと。
ユーザーは何か悩みがあり、それを解決するために商品やサービスを探しています。「シェアリングエコノミー」「家に物があふれないことの喜び」をうたっている他のサブスクリプションサービス企業もありますが、それだけではユーザーを獲得できないのではないかと思います。
ユーザーに「これが欲しい」という動機付けをしてあげて、商品を買ってもらう、契約してもらうということは普通の通販と同じだと思います。(青柳氏)
② 期間縛りをしない
③ 収益構造とは 使い放題のプラットフォーム
④ LTVが高い傾向
サブスクリプションは「ユーザーに新しい体験を提供すること」だと思っています。たとえば、私が手がけるサブスクリプションサービスは幼児向けおもちゃのサブスクリプションなので、「子どもが遊ばない」という理由ですぐに解約することもあります。一方で、お子さんから人気が非常に高いおもちゃが何かを知っていることで、送った商品で非常にユーザーに喜んでもらうことができる。これはサービスを利用していないと得られない体験ですよね。(青柳氏)
さらにサブスクリプションでは「来月はどうしますか?」というように、ユーザーとのコミュニケーションが定期的に取れている点がLTV(顧客生涯価値)の向上につながっていると青柳氏は話しています。
⑤ 損益モデルが違う
商材によって損益の計算モデルが異なる点があるとのこと。「商材によって原価率も違いますし、交換時の送料の問題もあるので簡単に事業計画を立てられないと思いますね」(青柳氏)
⑥ 商品の向き不向きが分かれる
サブスクリプションに向いている商品は向き不向きがはっきりわかれるそう。「消耗材の方が向いているかもしれないですね。ユーザーが商品を使用して比較できる商材が良いと思います」(青柳氏)
⑦ 双方向のコミュニケーション
ユーザーと翌月の契約をどうするかといったこと、商品についての問い合わせなどユーザーと結びつく「双方向のコミュニケーション」が強いことが他のビジネスモデルと異なるとのこと。
⑧ 収益構造とは 収益構造とは 資金調達がしやすい
青柳氏が考えるサブスクまとめ
私は、サブスクリプションとは「ユーザーが商品やサービスにアクセスするために、一定の間隔でお金を払うモデル」だと考えています。
企業は顧客が求める価値を最大化しようと努力し、ユーザーからのいろいろな意見を元に改善を繰り返していきます。例えるなら、温泉旅館に宿泊したユーザーからのレビューを見て、それに対応するのと同じようなことですね。
それから、SaaSビジネスの初期設定は経営者が行いますが、サブスクリプションはユーザーとたくさんコミュニケーションを取る「従業員からの突き上げ型」でモデルが変わっていくことが、他の通販とは違う点ですね。
サブスクビジネスについて最後にまとめると、「徹底的な顧客中心主義であること」「高度なITスキルが一定以上必要になること」「商品やサービスを売るためのマーケティングテクニックが必要になること」、この3つが重要です。通販を知っていて、ある程度サブスクリプションのビジネスモデルを知っている人たちが成功していると感じます。
マネジメントNavi
(1)顧客セグメント(CS:Customer Segments)
(2)価値提案(VP:Value Propositions)
(3)チャネル(CH:Channels)
(4)顧客との関係(CR:Customer Relationships)
(5)収益の流れ(RS:Revenue Streams)
(6)リソース(KR:Key Resources)
(7)主要活動(KA:Key Activities)
(8)パートナー(KP:Key Partners)
(9)コスト構造(CS:Cost Structure)
前回のコラムでも触れたように、(1)顧客セグメントと (2)価値提案がビジネスモデルの最も重要な要素になります。
その2つをつなぐのが、(3)チャネルと(4)顧客との関係で、顧客への価値の伝達領域、すなわちマーケティング領域となります。
一方、(2)価値提案をするために価値を創造する領域は、自社の内部の部分であり、(6)リソース・(7)主要活動・(収益構造とは 8)パートナーから構成され、エンジニアリング領域ということになります。
それらのビジネスの結果として、(5)収益の流れと(9)コスト構造から、利益を生み出す構造となっているかをチェックし、ビジネスモデル全体を見直し改善していくことが重要です。
各構成要素の内容と記述ポイント
(1)顧客セグメント(CS:Customer Segments)
自社の主要な顧客、自社がhappyにしたい人は誰か、という“顧客”を表すブロックです。
言い換えると、自社の提供する製品やサービスに、価値や魅力を感じる顧客とはどんな人たち(グループ)なのかをここに記述します。
性別や年齢、職業といった属性よりも、“こうしたい・こんなことを解決したい○○な人”というように、ニーズや消費行動、態度などを具体的に言い表した像を書き表します。
例えば、「30代・主婦」よりも、「調理の手間を省きたい主婦」の方が、自社が提供したい価値が明確になります。
複数の顧客層があれば、まずは複数挙げていきましょう。
表現例:
「忙しい社会人」「イキイキと毎日を過ごしたい高齢者」「コストダウンしたい中小企業」「販路開拓に困っているメーカー」など
(2)価値提案(VP:Value Propositions)
(1)で挙げた顧客に対し、価値を生み出す“自社の製品やサービスについて”を表現するブロックです。
ここでは、製品やサービスそのものを記述するのではなく、それらによって生み出される、“自社ならではの価値やベネフィット(便益)”を記述します。
わかりやすく言えば、「顧客が、なぜ競合他社の製品やサービスではなく、自社の製品やサービスを選ぶ(もっと強く言うと、選ばないといけない)のですか?」に答えるということです。
その理由が他社に対する優位性であり差別化となります。
これがないと顧客に選ばれません。
表現例:
「プロの味が自宅にいながら味わえる」「あらゆるものが買える」「操作が簡単」「デザインがいい」「価格が手ごろ」「コストが削減できる」など
(3)チャネル(CH:Channels)
顧客と“どのようにコミュニケーションし、どのように価値を届けるか”を表すブロックです。
自社の製品やサービスをどこで知ってもらい、どこで購入してもらうかを記述します。
言い換えれば、顧客とのタッチポイント(顧客と接する媒体や場所)のことです。
表現例:
「SNS」「ホームページ」「インターネット販売」「法人営業」「顧客からの紹介」など
(4)顧客との関係(CR:Customer Relationships)
顧客に対して“どのように関係を構築し、どのように進展させていくか”を表すブロックです。
平たく言うと、顧客とどのようにつながっていたいか、またはつながっていきたいか、ということです。
ここは、顧客との関係の「深さ」と「長さ」で考えていきます。
顧客との関係の「深さ」は、浅いか深いかで表します。
セルフサービスなら浅い関係、カウンセリングやコンサルティングは深い関係がイメージできます。
「長さ」に関しては、顧客とかかわる期間の長短で表します。
売り切りなら短期的関係、会員制やサブスクリプションサービスは長期的関係となります。
この2点を踏まえて、ビジネスの特性や進展させたい方向性によって、顧客とどんな種類の関係を結ぶのかを記述します。
コンビニエンスストアを例に挙げてみましょう。
一般的に利便性が提供価値のため、基本的にはセルフサービスという浅い関係となります。
しかし、最近では、ポイント会員制による囲い込みで顧客と長期的関係を図っています。
ビジネスの進展具合など、状況変化によってもこの要素は変わってきますので、見直すことも必要です。
表現例:
「セルフサービス」「カウンセリング」「コンサルティング」「囲い込み」「会員制」「サブスクリプションサービス」「共創関係」など
(5)収益の流れ(RS:Revenue Streams) 自社の提供する価値に対し、“どのように・どれくらいの対価を支払ってくれるのか”を表すブロックです。
自社から見れば、売上であり、収入の項目や課金方法を記述します。
表現例:
「商品代金」「メンテナンス料」「会費、使用料」「レンタル料」「広告料」「仲介手数料」「毎月定額の月額料」「定価販売」など
(6)リソース(KR:Key Resources)
自社が価値を生み出し提供するために“必要不可欠な経営資源”を表すブロックです。
これが存在しないと、価値創造や価値提供ができません。
固定資産や人材、資金などの有形資産だけでなく、ノウハウや経験・知識、システム、技術、知的財産といった無形資産も含まれます。
表現例:
「大規模工場」「一貫体制システム」「駅近の立地」「技術者でもある営業人材」「風通しのいい企業風土」「ブランド価値」「特許」など
(7)主要活動(KA:Key Activities)
自社が価値を生み出し提供するために行う“必要不可欠な活動”を表すブロックです。
製品やサービスを生み出す製造開発、顧客の課題解決、プラットフォーム構築など、ビジネスを推進していくための活動を表します。
表現例:
「多品種少量生産」「消費者が自宅でできない作業に特化」「定期的なアフターサービス」など
(8)パートナー(KP:Key Partners)
自社が、価値を生み出し提供するために、“自社だけではまかなえない主要活動やリソースを提供してくれるパートナー”を表すブロックです。
ビジネスは1社で行っているわけではありません。
外部組織との協力関係を構築することで、必要なリソースの確保、活動の最適化、リスクの低減などを実現できます。
どんなパートナーとパートナーシップを構築するのかを記述します。
表現例:
「商社」「物流会社」「販売代理店」など
(9)コスト構造(CS:Cost Structure)
ビジネスを運営するにあたり、“発生する必要なコスト”を表すブロックです。
価値創造や価値提供にかかるすべてのコストを記述します。
販売量に応じて変化する変動費と、変化しない固定費に分けて考え、損益分岐点を意識し、利益が生み出される構造かどうかを考えることが必要です。
表現例:
「人件費」「製造原価」「仕入れ」「地代家賃」「研究開発費」「広告費」など
ビジネスモデルキャンバス作成の進め方
ビジネスモデルキャンバスは、9つの構成要素について付箋に書き出し、貼付して作成していきます。
どのブロックから作成しても問題ありません。
自分が作成しやすいところから進めてください。
お勧めは、ビジネスが具体化している方は顧客セグメントから、ビジネスが明確になっていない方はリソースから始めると作成しやすくなります。
付箋を使う理由は、貼替がきくことです。
1枚の付箋に1要素(シンプルかつ端的な言葉)を記載し、貼付していきます。
1要素は、表現例で挙げている各項目(「忙しい社会人」、「人件費」など)をイメージしてください。
文章でつらつら書いてしまうと、修正時にすべて書き直しが必要になり、手間取ることになります。
1つのブロックに貼付する枚数は特に制限はありません。
まずは、短時間(5~10分程度)でざっと作成してみましょう。
インスピレーションで浮かんだものを書くことにつながります。
インスピレーションで出てきたキーワードは、意識的に顕在化しているものなので、まずはそれを大切にします。
書けないところは、無理に書かなくても大丈夫です。
その後、ブロックごとに見直し、思いつく項目はすべて書き出していきます。(思考の拡散)
今度は、その中から、必要でないもの・優先順位の低いものを省き、集約していきます。
中堅ビジネスマンの差がつく心得、自社の収益構造を理解していますか
チームマネジメント
中間管理職として日夜業務に邁進する皆さん、「収益構造」と言う言葉をご存知でしょうか?
会社の利益とは
「会社の利益」=「売り上げ」 - 「コスト」
「部門利益」=「部門売り上げ」-「部門コスト」
「製品利益」=「製品の売り上げ」-「製品のコスト」
このように、自分の(自分のチームの)日々の業務がどのように会社(部門)の収益にかかわり、自分の(自分のチームの)業務改善がどのように会社(部門)の収益アップにつながるのか、 身近に感じられるレベルまでブレイクダウンし、 数字で理解する ことが大切なのです。
これが最終的な 企業の利益 としてみなされるわけです。
利益率とは
「売り上げ」に占める「利益」の割合を「利益率」 といいます。
「利益率」 収益構造とは = 「利益」 ÷「売上」 × 100
利益率を上げるためには、売り上げと、コストの両者を考えなければならないわけです。
コーヒーを例に、考えてみましょう。
次に家電製品を例に、考えてみましょう。
収益構造を理解するのは、企業経営を線や面でとらえること
以上の例からわかるように、企業の収益構造を理解するということは、売り上げ、コストだけではなく、 「時間」という要素 を頭にいれて数字を読むことであり、企業の利益を 点ではなく線で追いかける という意味なのです。
このような発想は大企業にいても、中小企業あるいは家族経営の個人商店にいても必ず必要な考え方です。ただ単に上が決めたこと、以前からやっていることに従い漫然と過ごすのではなく、一人ひとりがこのような 経営マインドを持ち業務に取り組む チーム、会社は間違いなく強い組織といえるでしょう。
私たち一サラリーマンが、このように自社の収益構造に思いを巡らせ理解しようと努めることは、中長期的スパンで 「会社経営を考える力を養う」 ためにとても役立つことなのです。
コストについて
売り上げが横ばいだったとしても、材料の仕入れを工夫したり、製造ラインを見直すことでコストを下げ、それによって利益率を上げることが可能になるからです。
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